この話の続き。
会社の普通の健康診断の最後に流れ作業的に聴診を受けたら、収縮期の心雑音と不整脈があると言われ、不整脈は昔からよく言われるけど心雑音は言われたことないなあと思っていたのが一年前。
専門医を受診してと言われたけどそのまま一年間放置して、また会社の健康診断を受けたところ、今年も全く同じ診断だったので、さすがに二次受診をした。
やったことは心電図を取りながらの心エコー検査、心臓の超音波検査です。
30分くらい、横になって息を吸ったり止めたり吐いたりしているだけの楽な検査。検査説明のときに、技師さんが「肺が邪魔なので」と言ったのが面白かった。肺が邪魔。
私は最近ちょうど胸の腫瘍の定期検査を受けたばっかりだったので、全ての内臓と皮下腫瘍と嚢胞をまとめて探傷してくれたら楽なのになあとか思いながら検査を受けていた。胸の腫瘍よりも心臓は奥にありそうだから、プローブの周波数が違ったりするんだろうけど。
で、心エコーの結果、心臓弁膜症、もっと詳しくいうと閉鎖不全症、という診断でした。
心臓の弁のうち3か所がちゃんと弁の役割を果たしておらず、そこで血液の逆流が起こっていると。ただし逆流元も逆流先も、心臓自体が肥大したりなどという悪い兆候は見られないので、運動制限や食事制限などはなしでひとまずは様子見でよいとのこと。
弁のうち3か所がちゃんと閉まってない、と言われながら3か所のエコー画像（血流がカラーで示されていてめちゃわかりやすい、ほんとに逆方向にも流れてる）を何枚も何枚も見せられたのですが、医師の話を聞いている間、私は「異常があるのは3か所だけか、たったそれだけなら大したことないじゃん」と、なんの医学的知識もない素人なのに勝手に思っていた。
が、病院帰りに電車の中で心臓弁膜症について調べてみて、そこで人間の心臓の弁は4つしかないということを知った。なんとなく20個くらいあると思ってた。しかもほとんどの場合、その4つのうち、3つでしか弁膜症は起こらないらしい。私、3つとも全滅なんですが…ひど。なんか典型的な正常性バイアスだなと思って、電車の中で笑っちゃった。
あと一つ、この検査を受けたことで副次的な大発見があった。
以前ここにも書いたのですが、私は特に疲れているときなんかに地面の揺れを誤感知することがある。
視界ががんがんに揺れて、それを地面が揺れていると認識するので、毎回「地震！！！」と非常に驚くのだが、いつも別に地面は揺れていなくて、ただ私が勘違いしているだけ。
これ、10年以上前から一体なんなんだろうと思っていて、なにしろめちゃくちゃ揺れるもんだから、めまいが起こって視界が揺れているのか、ほんとうに身体自体が震えているのかすら自分では判断できなかった。もしかしたらメンタル的なもので、そのどっちも起こってないのかもなーとか最近は考えていたのですが、
その症状が、ちょうどこの日の心エコー検査中に起こったのです。ほんとたまたま。
私は当然地震だと思ったので、即座に上体を起こし、技師さんに「揺れてます？」などと話しかけてしまったのだが、例によって地震じゃなかった。そしてびっくりしたことに、このとき実際には不整脈が起こっていたというのです。ちょうど検査中だったからわかった。
不整脈、もっと詳しくいうと心房細動という心臓の震えが数秒間起こっていて、どうやら私はこれまでずっとこの症状を地震だと誤感知していたらしい。まじか！めまいによる視界の揺れでもなく、身体全体の震えでもなく、まさか心臓が震えていたとは…！そんなこと、これまで考えたこともなかった。動悸だったのか。
不整脈自体は以前から色んなところでよく指摘されていたことだったので特に驚きはなかったが、それがあの謎の揺れ感とつながったことに驚いた。疲れたときによく起こるのもこれで納得。精神的なものじゃなかった、あくまで身体的なものだった。
他、学んだこと
- 心臓のどっかがおかしくても、他の部分が頑張ることでトータルでは機能を保つことを「代償」というらしい
- 心房細動のとき、心臓がバクバクしている間は血液を出しすぎて体に悪い、みたいなイメージを勝手に持っていたが、実際にはその逆で、バクバクしている間の心臓は血液を送り出しておらず、心臓の中で鬱血している状態らしい。なので不整脈が悪化すると血栓ができて、それが脳とかに詰まることもあると。まじか
- 私は拡張期血圧が40台な低血圧人間なのですが、慢性的な低血圧は心臓弁膜症とは特に関係ないらしい
なんか長年の謎が解けてすっきりしたし、一年無視していた専門医受診タスクもやっと終えたしで、行ってよかったです。
症状があるので保険診療になってたしか2000円強くらいしかかからなかったし、もっと早く、去年の時点で受診しておくべきだった。でもまあ予約とかめんどくさかったんだよね…平日の昼間しか検査やってないとかいうしさ…まあ、行けと言われた病院には行くべきですね。
