2018年7月 - 3

新規の少量試薬を外から買うような仕事をここしばらくしていなかったので、いつの間にか和光純薬工業富士フイルム和光純薬工業株式会社になっていて驚いた。


ここ数日は涼しい。朝も夕方もぐったりするほどではなく、だいぶ楽。といっても28℃とか30℃はある。今週前半までは毎日35℃くらいあって、記録的な猛暑と言われているらしい。

私は暑い夏が苦手だけど、一年経つと去年の夏の暑さのことは忘れてしまうので、今年がほんとうにそんな猛暑なのか、いまいち実感がない。毎年これくらい暑いような気も、自分が小さいときからこれくらい暑かったような気もする。


B2のとき、毎年何人も留年者を出す生物化学の試験が7月20日台にあって、その日の最高気温が37℃だか38℃だったことだけ、なぜか具体的に覚えている。暑い暑いと言いながら教室に行き、皆で試験を受け、例年通り学年の1/3が単位を落とし、翌年のラストチャンスでも再度単位を落とした人達は留年した。

B4での研究室配属はそれまでの成績順で決まるが、私は全く人気のない研究室に入ったので、毎年1/3くらいは留年者がいて、自分の学年は数個上の学年の人とか、30近い年の人とかがいたし、自分がM1やM2になってから、学部時代に自分と同学年だった同級生が B4として配属されてきたりした。

11時過ぎから皆でぞろぞろとお昼を食べに出かけ、くだらない話を延々としながら近くの居酒屋のランチを食べ、その後はカフェでうだうだ派とパチスロに行く派に分かれて、14時とか15時に研究室に戻って、もし誰かがパチスロで大きく当てていればそのお金で夜から飲みに行く、というような非常に不真面目な研究室生活を送っていたので、社会人になってから「学生時代はとにかく寝食を忘れて研究に打ち込んだ」的な周りの話を聞くと、遠い世界の話だなあと感じる。


私は自分で学費を稼ぐ必要があったので、そもそも平日のコアタイムが短く土日が完全休みで、平日夜と土日終日にバイトができる研究室を選んだんだけど、たしかに他の研究室は毎日夜遅くまでやってたり土日も毎日あったりするのが普通だった。

しかも、私は最短で就職したかったから修士までしか取ってないけど、ほとんどの人はドクターまで取っているわけで、そんな研究中心の学生生活を6年以上も続けていたというだけで、私からするともう尊敬に値する。


私は今の仕事が好きでこの職に就いて、今も仕事は好きだけど、学生のときと違って報酬が発生する今でも、泊まり込みになるほど夜中まで働いて土日も出社するとかは全然したくない。

雇われサラリーマンとして働くために、好きな職を選んで、そのために進路を選んで、そのための学費を稼いで、たまたま卒業時にその職に就けたから今もこの仕事を続けているだけで、ほんとうは全くもって研究向きな人間ではないな、とは入社以来ずっと感じている。