2019年11月 - 4

大学時代の友人に会うため、はるばる海老名に行った。

海老名、パーキングエリアの名前としては聞き慣れ感があるけれど、普段全く車に乗らないので行くことはほとんどない。前回行ったのも、神奈川の静岡寄りに住んでいるこの友人に会うためで、数年ぶり。


一年ぶりくらいで三人で集まって、ランチとお茶しながらひたすら近況報告。

一人は子供が同い年で、もう一人ももうすぐ子供が生まれるという。三人とも子が同性ということで、今回は子の話でも結構盛り上がった。

いつも通り仕事の話もいっぱいした。三人とも同じ院を修士で出ていて、同じ業種、同じ職種で新卒入社しそのまま転職もせず働いているのは一緒だけど、当然ながら細かい環境は違うので、互いの話を聞くだけで面白い。どうやって毎日の実験を進めているか、特許の話、ラボテクニシャンとのコミュニケーション方法、などなど。


特に今回は会社の制度のことで驚くことが多かった。

二人が勤めているのは日本の大企業なので、私が働いている会社なんかに比べると福利厚生に天と地の差があり、子育てする親にめっちゃくちゃ優しいなー!と感動する部分がある反面、それは昭和時代の家族システムにのっとった制度であって、そこから外れているとその優遇を受けられないという面もあると感じた。

一人の友人の会社の福利厚生は、20代までは独身で寮生活し、30歳前後で結婚して専業主婦の妻を持ち、持ち家を買って、子供はその家で妻が育て、夫は転勤を伴う異動が毎年ある、というライフプランが前提となっているシステム。たまたまその流れ通りに人生を進めている人に対してはかなり手厚い福利厚生があるけれど、単身世帯や子供のいない世帯はその分割りを食うような制度設計になっていて、こういう制度を続けていても社内から反対意見が出てこないのかな?と疑問に思う。まあ現在よりもこのシステムが多くの人にフィットしていたであろう上の世代の方が正社員の実数が多くて、若い世代は数が少ないだろうから、現実的には多数派に合わせるしかないのかなあ。あと、会社に長年所属し、長く働いて貢献してくれた人の方を優遇する、っていうのが基本理念にあるのかな?

もう一人の友人の会社は、子を育てながら働く女性についての支援策がだいぶ手厚くて驚いたんだけど、その一方で、子供を産んで育休復帰すると本人の意向に関係なく国内の日帰り出張からも外されて実質サポート業務ばかりになる、とのことでびっくり。そういう働き方をしたい子持ち女性にとってはものすごくいい職場なんだろうけど、そうでない人は復帰後すぐに転職して行ってしまうのでは?ていうか、産休前までは開発を主導していたような女性を復帰後は問答無用でサポートに移してもプログラムが回るっていうのは、人員に余裕がありすぎてある意味すごいし、こういうシステムでやってると新卒時点で男性を多く採用せざるを得ないんだろうな、と思ってしまった。


まあ、どんな制度も一長一短だとは思うし、社員が何万人だか何十万人だかいる大きな企業で全員にとってよいシステムを構築するのは難しいんだろうけど、私は仕事以外のプライベートの部分を理由として、職場で他の同僚より優遇されたくも冷遇されたくもないな。